皆様こんにちわ。
Lesbian Connection(レズビアンコネクション)の恩河(おんが)です。
近年、LGBTという言葉は社会的にも認知されて浸透してきましたが、「性の多様性」と言われているように、LGBTに当てはまらないセクシャルも多くあります。
今日は、きっと多くの方が初めて知ったであろう「2SLGBTQQIA+」について特に「2S」の部分に特化してお伝えさせていただきます。
このブログを読み終えたときにこの「2SLGBTQQIA+」は単なる「長い、なにこれ」という表現では表せられない深い意味があることを知って頂けたら嬉しいです。
2SLGBTQQIA+とは?
現在、カナダのジャスティン・トルドー首相のTwitterで性的マイノリティーを意味する表現で「2SLGBTQQIA+」と記されたことで「長すぎる」と話題になっています。
このツイートは毎年10月4日に行われる、カナダ各地で消えた先住民女性を偲ぶ催し(sisuters in spirit)のためのものでした。
しかし、注目を集めたのは追悼内容ではなく、性的少数派の総称「2SLGBTQQIA+」と記した部分でした。
People across the country are lighting candles to honour Indigenous women, girls, and 2SLGBTQQIA+ people who are missing or have been murdered. We must continue to work together, raise awareness, and advocate to end this ongoing national tragedy. #SistersInSpirit pic.twitter.com/cUUmff1ZOd
— Justin Trudeau (@JustinTrudeau) October 5, 2021
Google翻訳
全国の人々は、行方不明または殺害された先住民の女性、少女、および2SLGBTQQIA +の人々を称えるためにろうそくを灯しています。私たちは引き続き協力し、意識を高め、この進行中の国家的悲劇を終わらせることを提唱しなければなりません#SistersInSpirit
トルドー首相が性的少数者について、馴染みのない2SLGBTQQIA+と記載したことで世界中で多くの反応がありました。
私もこのTwitterを見た時「ええ?一体なんと読むのか?」と驚きました。
ネット上では「パスワードみたい」「暗号みたい」などさまざまな意見がありました。
このような話題の記事に関するコメント欄では、性的少数者に対して安易に発言された、心地よくないコメントも多いですので、見るのはご自身の判断でお願いします。
このブログでは、トルドー首相が発言したTwitterの本質について考えていきますね。
LGBTについて
まず初めに改めて、LGBTのセクシャルマイノリティを改めて解説していきましょう。
「LGBT」は4つのセクシャルマイノリティを総称しています。
- LeSbian(レズビアン)
- Gay(ゲイ)
- Bisexual(バイセクシュアル)
- Transgender(トランスジェンダー)
レズビアン
性自認が女性で、性的指向が女性。
ゲイ
性自認が男性で、性的指向が男性。
バイセクシュアル
バイセクシュアルとは性的指向が、男性・女性に向いていること。両性愛。
トランスジェンダー
生まれた時に割り当てられた性別が、自身の性同一性、またはジェンダー表現と異なる包括的な用語。
2SLGBTQQIA+のセクシャルを解説
では、次はLGBT以外の、2SLGBTQQIA+
の赤文字の部分を解説いたします。
Queer:クィア
LGBTだけでなく、LGBTに当てはまらない概念。
Questioning:クエスチョニング
自分の性の在り方が、自分でもよくわからず、迷っている、または特に決めたくない人のことを言います。
Intersex:インターセックス
身体的性において「男性・女性」の中間またはどちらとも一致していない状態を意味しています。
実は、このインターセックスとは厳密にいうとセクシャルマイノリティは異なっている、しっかりと理解する必要のある存在です。
現在は「DSD」と呼ばれるのが主流となっており、人間が母親の胎内で作られている時には、男性・女性のどちらかになるための構造が少しずつ発達していきます。
性腺や内陰、外陰などの文化が非典型に発達してしまうのが、DSDです。
(引用参考サイト)
Aセクシャル(アセクシャル/エセクシャル)
恋愛感情や性的欲求を持たない人のことを言います。
+:プラス
LGBTQに当てはまらない、多様な性の表現を表しています。
2S/twe spirit(トゥースピリット)
こちらの言葉は調べていくと、カナダの深い歴史へとたどり着きました。
この説明が長くなりますが、お付き合い頂けたら幸いです。
こちらは1つの単語ではなく「2S」で1つの意味を持ちます。北アメリカの先住民の間で第三の性といわれており、女性の魂と、男性の魂が2つ同時にあると感じてる人のことを指します。
この用語は同性愛に変わるものではなく、彼らの文化の中で第三の性とみなされ、神聖な儀式の役割を果たしている人々にいうそうです。
2S/twe spirit(トゥースピリット)のポイント
私がネット上で調べて知り得た限りの知識では、「トゥースピリット」とは男性と女性の両方の性別を識別する先住民の個人のみに値するということです。
また何百もの先住民が存在していて、その独自の歴史的背景は明らかにされていないこともありまだ「トゥースピリット」には多くの謎が秘められています。
なので簡単に言うと、私達ネイティブ・アメリカン、先住民でない人種が「トゥースピリット」と個人で表現することは使い方が不適切であるということです。
2S/トゥースピリットから見えたカナダの暗い歴史
この「トゥースピリット」と呼ばれる人々はカナダの先住民迫害の歴史で、女性、子供と同様に大虐殺されてきた、とても重く暗いカナダの過去があります。
カナダの歴史的な背景とともに、簡潔に説明していきますね。
10月4日は「Sisters in spirit visil」と言われ行方不明で殺害された先住民の多くの女性、子供たちの生活を称える日です。
先住民の女性、子供はその人権をないものとされていた時期がカナダでは最近までありました。
政府は長い間容認・黙認し、警察官による虐待・性暴力も日常的に繰り返されていました。先住民女性の行方不明者は探さない、何もしない。
後頭部を銃で射殺されても、両手を後ろで縛られて殺されて、川にセメントで埋められても「自然死、自殺」と全てされて片付けられたそうです。
先住民族「強制収容所」埋まる大量の遺骨、それでもカナダが先進的な理由
最近まで行われていた先住民女性への強制断種手術
カナダで同性婚が成立したのは、2005年。
カナダの一部の州では、1930年〜2017年まで先住民族の女性への強制的な断種手術(卵巣を摘出)されるということが起こっていました。
この衝撃的な事件は2018年に判明します。このような歴史は50年前、100年前の出来事かと思いませんか?でも本当につい最近まで行われていた事実なのです。
ゲイフレンドリーな先進国カナダとして一目置かれている国ですが、その反面、4年前までこのような恐怖が出来事が起こっていたとは、信じられませんよね。
少数派を排除しようとする非人道主義の過去から、トルドー首相を筆頭にカナダは生まれ変わろうとしています。
許されない過去だけど、今でも想像を絶する苦しみに耐えている家族が大勢いるので、カナダ政府の暗い歴史へ向き合う姿は、誠意を感じます。
トルドー首相は罪もなく虐殺された、先住民族の女性や子供達とともに「トゥースピリット」の人々を「無き者」にするのではなく、ここに「トゥースピリット」という先住民の神聖な儀式の役割をする人々がいたことをきちんと表現して残し、世界へ伝えてくれました。
一見するとこの「2SLGBTQQIA+」という文字は、セクシャルマイノリティの1つとしてたくさん頭文字を並べているように見えるかもしれませんが、そこには「誰一人として取り残さない」敬意と「追悼」の思いを込めている一面が見えました。
最後に
最後に、私はこれまで移民国の歴史について無知でした。
今回トルドー首相が伝えたかったその意図は大切な追悼SistersInSpiritの部分でしたが、世界の多くの人々は「2SLGBTQQIA+」という部分に注目されました。
これは、一見残念なように思いますが、この言葉をきっかけに私自身は物事を深く捉えて考えることができたし、こうやってブログで皆様に伝えるきっかけとなったことに感謝します。
そして、
私だけでなくこのブログを読んでくださった皆様も、カナダの深く悲しい歴史を少し知ることで、「2SLGBTQQIA+」という記載がただの羅列には見えなくなったと思います。
多くのネットニュースでは、性的少数者のLGBTの総称がとんでもなく長い「2SLGBTQQIA+」へと進化して、もうついていけないという表現がほとんどです。
でもそれは本質を知ろうとしない、浅はかな考えだと個人的には思います。
しかし全ての人が、セクシャルマイノリティの用語の意味を理解しなくてもいいし、理解をしてと押し付けることは違いますよね。
大切なことは、一人ひとりがとても大切な存在であること、人種・セクシャル・世界にはいろんな人がいる、人は違って当然で共存しているという、認識が少しでもあればいいのです。
シンプルに、一人ひとりの命は大切という原点ですよね。
いつかはLGBTという用語も昔話しになり、カテゴライズのない世界になることを願っています。
最後までご覧下さりありがとうございます。
また次のブログでお会いしましょう。
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